こんばんは。
東村山市議会議員のかくたかづほです。
本日は富山県黒部市議会の広報広聴委員会のみなさんの視察受け入れでした。
さて。
昨今話題の議員による視察ですが、今回はそのメリットやデメリット、問題点などを改めてまとめながら、私かくたかづほの意見をお伝えします。
視察とはなんなのか
議員による視察というのは、本来的には、自分たちが所属する自治体の運営に活かしたり、提言するために実際に現地を見て、見学するものです。
最近話題なのは、自民党議員によるエッフェル塔の視察です。ニュースなどでも大きく取り上げられ、非常に話題になりました。
また、地方議会の海外視察などは争点にされることも多く、こちらの議会に関してはテレビなどでみたこともあります。
海外に事例を実際に見に行って、”学ぶ”ということがあくまでも目的で、それ以外は本来的には目的ではないということを改めてまとめ、次に進みます。
視察をなぜやるのか
先ほどから何度も書いていますが、視察に行く理由は簡単で、「実際に現場を見て、自分たちの政策に活かすため」です。
これに関しては、どの方も異論はないと思います。
ですが、度々問題になるのはそうではない点が見受けられるからだと考えられます。
その”そうではない点”とはなんなのかについては、おおよそ答えは見えていて、「遊んでいる」ように見えるからということだと考えます。
それでは視察がなぜ問題視されるのか改めてまとめます。
視察の問題点
視察がなぜ問題になるのかというのは大きく言うと一つしか理由はありません。
税金を使って行っているのに、本当に勉強になっているのか
これだけかと思います。
その中には様々な理由に分けられると思います。
・きちんと勉強しているのか
・旅行するためなのではないか
・税金の使い方に納得いかない
おおかたこの辺りに集約されます。
議員が”視察”と名前を付けて現地を見に行くのは、多かれ少なかれ税金が使われていることは間違いありません。議会によっては視察に行くために別途費用が出るところもあれば、例えばエッフェル塔の視察のように、党から費用が出ていることもあります。議会から別途費用が出ている場合は、完全に税金ですが、党からお金が出ている場合も税金です。国政政党の場合、その得票数や議席数によって政党交付金というものが支給されています。そこから少なからず支出されているので、税金は多少なりとも入っています。
また議員報酬の中から支払う場合も、この議員報酬は税金から頂いているものなので、税金であることは間違いありません。一方で、一般的な会社で言うと給与にあたる部分でもあるので、それぞれ生活をしていると言うこともあり、税金から頂いているものではありますが、その意味では税金でありながら、他の税金とは少し異なる性質を持っていると考えられます。
お金についてここまで話していましたが、視察の大事な観点として、「学ぶ」と言う点があります。本当に視察に行って学んだのであれば、少なからず何かしらの成果はあり、アウトプットは出せるはずです。小学校や中学校の時の修学旅行や社会科見学と同じです。レポートや感想文、場合によっては発表までやった人がほとんどではないでしょうか。それと同じ構造と考えられます。
ですので、論点としては二つあります。
・学んだ結果、何かしたらのアウトプットを出したのかどうか
・(その性質も含めて)どれくらい税金を使っているのか
この辺を基に最後、かくたかづほの意見をまとめていきたいと思います。
かくたかづほの意見
結論を先に申し上げるのであれば、視察自体は悪いものではないと考えています。
ですが、地方に行きたいだけ、海外旅行に行きたいだけと言う視察に関しては反対です。また、税金をフルに使って行く視察も反対です。
視察にいかないと学べないこともあると考えています。
今回、湯梨浜町議会さん、黒部市議会さんの受け入れをさせていただきましたが、直接話さないとわからなかったことも多かったことは事実です。一方で、直接話さず、オンラインなどで繋ぎ、質疑応答を行うという形でもできたことが多いということも事実です。
これはその時々の良し悪しもあるので、一概に測ることは難しいと考えますが、基本的にはオンラインでも代用可能と考えています。泊まりがけの宿泊で行くのであれば、どれくらいの金額を使って、どこに行って、何を学んだのかくらいは公表すべきで、そこにどれくらいの税金が使われているのかも公表すべきです。
少し論点はずれるかもしれませんが、実務的なお話を少し入れます。
今回視察の受入にあたって、確かに議員側も準備をしましたが、市役所の職員の方に動いていただいたのも事実です。実際に視察に行くとなった際には、受け入れる側がどれほど準備をしているのかと言うことがわかったので、非常に良い機会でした。その気持ちは忘れてはいけないなと感じました。
また、泊まりがけの視察に行くことで、議員同士の交流が図られるというメリットもあります。議会に入って早半年ほどとなりましたが、議会では人間関係が非常に大切だなと新人ながらも感じております。泊まりがけで行き、実際に飲みに行ったりすることで生まれるコミュニケーションもあり、そこから新しい施作が実行されるということもあります。このこと自体は議会全体を考えてもプラスに働くので、そういった点では視察というものも大切かと思います。もちろん、税金を使わないということを大前提にです。
さらには行ったからには必ずアウトプットをすべきです。
その方法はブログでも、SNSでも、動画でも、街頭活動でも、チラシでもなんでもいいと思いますが、学びに行っているのに、何もないということはあり得ないです。アウトプットが出来ないのであれば、それは遊びに行っていると言われても仕方がないです。
結論、まとめますと
視察自体は憚られるものではないが、税金を使わない方法で、極力近場を選択する。その場所でしか見られないのであれば、泊まりでもいいが、しっかりとコミュニケーションを取り、どの場合においてもアウトプットはしっかりと出す。
というのが私の意見です。
私が所属している生活文教委員会でも視察がありそうですが、上記をしっかりと主張しておりますので、正式決定し次第、またご報告いたします。
今日はこんなところで。それでは。